◆ 院長挨拶
はじめまして。大石歯科医院 院長の大石達也です。歯科医師として臨床診療にたずさわって三十数年、国立大学病院研究室勤務を経て、故郷の静岡市で診療するようになって二十数年になります。
本ホームページ「医院紹介」のところにも書いてありますが、私は大石歯科医院の四代目院長ということになります。知り合いに二代目、三代目の歯医者さんは何人か居ましたが、四代目というのは少ないようです。
実際のところ、親が歯医者だから子供に適性があるとは限りませんし、継がなくてはいけない決まりが有るわけでもありません。私の場合は、幼い頃から受験先に歯学部を選んで実質的に職業選択をした高校3年の時までの間、父親から「歯医者になれ」とか「跡を継げ」とは一度も言われませんでした。この話を、同じように歯科医院を継いだ同業の歯医者さんにすると驚かれることもあるので、業界ではわりと珍しい例らしいです。
高校の中ごろまでは、歯医者よりも工学部の電子工学科あたりを漠然と志望していました。パソコンなどという言葉も無いころでしたが将来重要になる分野であることは予測できましたし、小学生のころからハンダゴテを握って自分でラジオを組み立てたり、モールス信号を習ってアマチュア無線の免許を取ったりする理系少年でしたから。
さて、そんな高校生がどうして歯医者を第一志望とするに至ったか・・・。
それは、いざ学部選択のときになって真剣に考えてみると何とも自分に向いているのではないかと思えてきたのです。幼いころから仕組みを知りたくて勝手に置時計を分解したり、歯科医院の作業室に入り込んでいろんな機械を動かして喜んでいたり、基本的にメカ好きで細かい作業が得意。歯科医は適切な選択肢ではないかと考えました。
そしてもう一つは、「頑張れば人に喜んでもらえる仕事だから」です。実家の仕事ですから何かの用で診療室をのぞくこともあるわけで、歯痛から解放されたり入れ歯がうまく使えたりしたときの患者さんの笑顔を見て、「大変なことも多いけど、これだけ人に喜んでもらえる仕事も少ないんじゃないだろうか」と感じたからです。
歯学部に入学し、そして歯科医師になってから随分な月日が経ちました。当然ながら悩んだり迷ったりしたこともたくさんあります。ただ、初心だけは忘れずに、前を向いて歩いて行けたらな、と今でも時折思います。
◆ 略歴
※1 歯科補綴学=金属やセラミックなどを使って歯を治したり、入れ歯を造ったりする分野です。
※2 口腔外科学=口の中の炎症や怪我を扱ったり、歯を抜いたりする分野です。