小児検診に行ったり、小さい赤ちゃんのいるお母さんの治療をしている「うちの子はまだ乳歯が生えていないんですよ。大丈夫なんでしょうか?」と相談されることがあります。
一般的には、生後6~8カ月頃に下の前歯が生えだして、その後8~10カ月頃に上の前歯が生え始めます。ただし、これはあくまで目安であって、数カ月遅れることも珍しくありません。1歳ぐらいまでは心配しなくても良いと思います。もし1歳過ぎてもまったく生えてこない場合は、一度専門の小児歯科に相談してみるのも良いでしょう。
患者さんからいただく質問の一つに、「寝る時に入れ歯は外して寝た方が良いですか?」というものがあります。
原則として、就寝時は入れ歯を外すのが基本です。ブラシで良く洗って汚れを落とし、綺麗な水につけておきます。入れ歯洗浄剤もあわせて使っていただくと効果があります。外して寝ることにより歯茎が休まりますし、小さい入れ歯の場合ははめて寝ると夜中に外れて飲み込んでしまう危険性があります。
でも、はめて寝た方が良い場合もあります。たとえば、残っている歯が少なくてしかもそれが上下でかみ合っている場合、夜中に少ない歯同士が強く当たってしまいグラグラになってしまうことがあります。その場合は入れ歯を入れて少ない歯に力が集中しないようにしてあげる方が良いのです。ただし、入れ歯をはめたまま寝ると汚れや細菌がたまりやすくなる傾向があるので、寝る前や起きた時の口や入れ歯のお掃除は丁寧にしっかりやってください。
ですので、実際の回答はケースバイケースということになります。ご遠慮なくご相談ください。